2025/03/26 15:43


レッドビーシュリンプ、ファンシータイガー、サムライブルー、ギャラクシーなど、水替え無しで蒸発した分の足し水で飼育繁殖できる方法をご紹介します。
足し水飼育なので初心者の方は手軽に繁殖を楽しめます。
ブリーダーやブリーダーを目指す方は「選別」に専念できます。

①オールガラス水槽は水洗いしてから使って下さい。 枠のある水槽はシリコンが水に接触する面積が広いので水を入れ、1日置いて水を全部抜いてから使って下さい。
②次に底面フィルターを置きますが、この水槽は20cmキューブ水槽なので、バイオフィルターminiとオプションパーツを使っています。 36cm水槽はバイオフィルター45がフィットします。
③ソイルによる底面フィルターのスリット目詰まりを防ぐため、底面の上にウールマットを被せて下さい。 ウールは何種類も試しましたがダイカがお勧めです。当店のオリジナルカットウールもダイカ製です。
④ウールマットのの上にM87ソイルを敷いてください。 堅焼きなので底面フィルターに対応でき、M87バクテリアに都合の良い多孔質です。 更に飼育水を長期間、弱酸性に保ってくれます。

⑤ソイルの上にビニールを被せてから水をそそぐと濁りづらくなります。

⑥使用する水で安定するPHが異なります。 次は平和に繁殖するPH5.5からPH5.7で安定するレシピです。

⑦先にエビアンを全量の約1割入れます。10リットルの水槽でしたら1リットルです。

⑧15分前後、ソイルとエビアンを馴染ませた後、南アルプスの天然水で満たします。 北アルプスや安曇野の天然水でもほぼほぼ同じでした。

⑨約48時間でPH5.6前後に安定します。
その後M87バクテリアを投入します。
同時にM87ミネラルをキャップ1杯入れると効果的です。

⑩その後のメンテナンスは蒸発した分の足し水と、週一のM87ミネラル、2、3か月に一度M87バクテリアを投入します。30リットル以下の水槽は100ml、60リットル以下の水槽は200ml全量です。

今回は「エビアン」と「南アルプスの天然水」を使ったレシピでしたが、使う水によって安定するPHは異なります。

安定してしまうので後から変えるのは全換水するなど作業が大変になりますが、近所に美味しい湧き水があれば試してみるのも面白いと思います。

このレシピの欠点は、PHが5.6前後になりますから、産まれてくる比率が雌が圧倒的に多く雄が少ないため抱卵できる雌も少なくなることです。

逆に利点は、リセット時や停電などしばらく水が動かなくてもエビのダメージがほとんど無い事です。東北大震災の直後、富士宮の地震で20時間前後停電になり、その後計画停電もありましたが、当店も、このレシピで飼育されていたお客様達の水槽は無事でした。

また、アマゾニアのようにアンモニアが溶出するソイルで繁殖した場合、水槽にいる間はいいのですが、他の人に譲ったり販売する場合は濾過フィルターの無い飼育水だけで移動することになりますから少なからずPH変化やアンモニアのダメージを受ける事になりますが、このレシピではアンモニアがほとんど発生しない仕組みなのでPHも安定したままで輸送できます。

M87飼育セットでシュリンプの飼育繁殖を是非お試しください。